超高齢社会において高齢単身世帯や夫婦高齢者世帯が増加傾向にあります。なかには買い物や食事の準備が困難になり、食生活そのものに不安を感じたり、栄養バランスの偏りや健康への影響を心配されている方もいらっしゃるのではないでしょうか!? かく言う私も、将来的には、この不安がないわけではありませんので、ここでは、そんな不安や心配を解決するために、どうしたらよいのか考えていきたいと思います。
高齢単身世帯・高齢夫婦世帯が抱える食事の課題
加齢とともに、体力や気力が低下することは自然なことです。そのため、食事の準備や買い物といった日常的な作業が負担に感じられることがあります。具体的な悩みとしては、以下のようなものが挙げられるでしょう。
- 調理の負担 : 長時間立っていることが辛い、重い鍋やフライパンを持つのが大変、火を使うことに不安があるなど。
- 買い物の負担 : スーパーまでの移動が大変、重い荷物を持ち運ぶのが困難、天候が悪い日には外出が億劫など。
- 栄養バランスの偏り : 食材の種類が限られる、同じようなメニューになりがち、栄養バランスを考えるのが面倒など。
- 食事の楽しみの減少 : 1人だと食事を作る意欲がわかない、外食する機会が減る、食事が孤独に感じられるなど。
- 経済的な負担 : 年金生活で収入が限られている、食費を節約するために食事の質が低下するなど。
これらの悩みを解決し、健康的な食生活を送るためには、どうしたらよいのでしょうか?
家族の援助が受けられるのであれば、それに越したことはありませんが、遠方であったり、仕事の関係であったりなど、なかなか難しい場合もあります。
となれば、外部サービスを活用することになるでしょう。
食事の負担を軽減するサービス
食事は毎日のことです。1日3食、あるいは1日2食。人によって1日の食事回数は違うと思いますが、体調不良などない限り、食事を摂らない日はないでしょう。
それでは、毎日の食事の負担を、どう軽減したらよいのでしょうか?
弁当など調理済みのもので済ませるか、食材を配達してもらい自分で調理するかなど、本人の状態・状況や趣味嗜好、経済的負担などを考慮してサービスを選ぶことになるでしょう。
以下に、どのようなサービスがあるか具体的に見ていきます。
宅配食事サービス(宅食)
弁当や惣菜を自宅まで届けてくれるサービスです。栄養バランスが考慮されているものが多く、温めるだけで手軽に食べられます。
◇宅食について、株式会社フードサプライ 様のwebサイトを拝見させていただき、とても詳しく分かりやすかったので、リンクを貼らせていただきました。
食材宅配サービス
新鮮な野菜や肉、魚などの食材を自宅まで届けてくれるサービスです。スーパー等に買い物に行く手間が省け、重い荷物を持ち運ぶ必要もありません。
◇食材宅配について、宅食同様、株式会社フードサプライ 様のwebサイトを拝見させていただき、とても詳しく分かりやすかったので、リンクを貼らせていただきました。
調理キットとも呼ばれています。食材とレシピがいっしょになった商品です。冷凍や冷蔵されたものがあります。食材は、カットされていて、調味料も付いています。
◇ミールキットについて、前掲同様、株式会社フードサプライ 様のwebサイトを拝見させていただき、とても詳しく分かりやすかったので、リンクを貼らせていただきました。
家事代行サービス
家事全般を代行してくれるサービスです。買い物を含め食事の準備や後片付けだけでなく、掃除や洗濯など、家事全般に対応できるところもあれば、掃除やクリーニングを中心に展開されているところもあります。
◇家事代行サービスについては、ハーチ株式会社様のwebサイトを拝見させていただき、とても詳しく分かりやすかったので、リンクを貼らせていただきました。
デリバリー
注文した料理を調理して配達するサービスです。ピザの宅配が有名かもしれませんね。「出前」も「デリバリー」と言えるでしょう。
日常的に3食とも利用するというよりは、ホームパーティーとかのちょっとしたイベント時や他の配達サービスのバリエーションとして利用させていただくという感じでしょうか…。
1ヶ月のシミュレーションをしてみました
宅食サービスを利用した場合、1ヶ月の経費が、どのくらいかかるのか、試算してみました。
まずは、1日3食(朝・昼・夕)として90食(3食×30日)を想定してみます。
ざっと6万5千円(注)といったところでしょうか。
ちなみに、1日2食(朝・夕)ですと60食(2食×30日)として4万4千円というところでしょうか。
ただし、弁当にはご飯(主食)が付いていますが、惣菜にはご飯(主食)がありませんので、惣菜の場合は、別途ご飯代が必要ということになります。
参考までに、高齢単身無職世帯の食料費は月平均4万円、夫婦高齢者無職世帯では約7万3千円です。
(2023年(令和5年) 家計の概要:家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年) 総務省統計局)
算出は、前掲の株式会社フードサプライ 様のwebサイト『宅食サービスおすすめランキング26選』の内、25件の一食あたり平均価格(約723円)の90食分(65,070円)としています。同一店内に価格幅がある場合は、当該店での平均価格で算出しています。
参考までに、最も安い価格は約300円、最も高い価格は約1,200円となっています。
また、中央値は約650円、最頻値も約650円でした。
※2024.12.12現在のデータを参考にさせていただいております。
まとめ
高齢となり加齢とともに食事の準備に負担を感じるようになるかも知れません。
そんなときは、身体的状態や経済的状況、個人の趣味や嗜好によって、宅配食事サービスや食材宅配サービスなどを上手に活用し、少しでも食事の負担軽減を図ることで、より快適な食生活が送れるようになると思います。
食事は、生活の基本です。栄養のバランスの取れた美味しいものを食べて、充実した食生活を送るとともに、少しでも健康寿命を延ばしたいと思う今日この頃です。
なお、この稿では、ある程度自立した生活ができる状態を想定しています。要介護状態での食事に関しては、また別の機会に見ていきたいと思います。
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